**特別寄与(とくべつきよ)**とは

**特別寄与(とくべつきよ)**とは、
法定相続人ではない親族が、被相続人の介護などを無償で行い、被相続人の財産の維持・増加に特別に貢献した場合に、金銭で請求できる制度です。
(2019年民法改正で新設)


目次

1. 制度のポイント(結論)

https://www.daylight-law.jp/inheritance/wp-content/uploads/2022/12/20221222kiyoryou2.jpg
https://first-testament.com/wp-content/uploads/2019/06/%E5%AE%B6%E7%B3%BB%E5%9B%B3%EF%BC%91-1-1024x947.png
https://green-osaka.com/online/wp-content/uploads/2022/11/special-contributory-portion_1.jpg
  • 相続人でない親族が対象

  • 介護・看護などの無償の特別な貢献が要件

  • もらえるのは財産そのものではなく金銭(特別寄与料)

  • 相続人に対して請求する


2. 誰が請求できるか(対象者)

請求できるのは、次の要件を満たす人です。

✅ 対象者

  • 被相続人の親族(6親等内の血族・3親等内の姻族)

  • 法定相続人ではないこと

典型例

  • 長男の妻(嫁)

  • 被相続人の甥・姪

  • 内縁関係は原則対象外(親族に該当しないため)


3. どんな行為が「特別寄与」になるか

https://green-osaka.com/online/wp-content/uploads/2022/11/special-contributory-portion_1.jpg
https://aoilaw.or.jp/inheritance/cms_eRdQP9M8/wp-content/uploads/2024/04/65b0633e4d877055bd210dad98973002.png

認められやすい例

  • 長期間の在宅介護・看護

  • 事実上の専従的な介護(仕事を辞めた等)

  • 専門的・継続的な医療・生活支援

認められにくい例

  • 親族として通常期待される手伝い

  • 一時的・断続的な世話

  • 対価(給料・生活費)を受け取っていた場合

👉 「通常の扶養義務の範囲を超えるか」 が判断基準です。


4. 請求方法と期限

請求方法

  • 相続人との協議

  • 合意できなければ家庭裁判所へ申立て

期限(重要)

  • 相続開始および相続人を知った時から6か月

  • 相続開始から1年以内

※ どちらか早い方
→ 期限経過後は請求不可


5. 金額はどう決まるか

法律に定額基準はありません。
実務では次の事情を総合考慮します。

  • 介護期間・内容・頻度

  • 専従性(他の仕事との両立可否)

  • 被相続人の財産額

  • 介護がなければ必要だった外部費用(ヘルパー等)

👉 家庭裁判所では
「介護報酬相当額 × 期間 × 貢献割合」
の考え方がよく使われますが、画一基準はありません
根拠がない場合は、金額算定は「分からない」と言わざるを得ません。


6. 寄与分との違い(混同注意)

項目 特別寄与 寄与分
請求者 相続人でない親族 相続人
典型例 嫁の介護 同居の長男
取得形態 金銭請求 相続分の調整
根拠 改正民法 従来から

7. 税務上の扱い(相続税)

  • 特別寄与料で受け取る金銭は
     👉 相続により取得したものとして相続税の課税対象

  • 相続人側は相続財産が減少

  • 申告期限後に確定した場合は更正の請求・修正申告が必要になることあり


まとめ

  • 特別寄与=相続人でない親族の無償介護等を金銭評価する制度

  • 嫁・甥姪が典型

  • 通常の手伝いレベルでは不可

  • 請求期限が非常に短い

  • 金額算定は個別事情次第

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